
前回、
「人によって、起動する順序が違う」
という記事を書きました。
おさらいすると、
サッカーを題材に、本質とは何か??について考えました。
サッカーの本質とは、
まずゴールを奪うこと。
そのために前進する。
前進できないなら、ボールを保持する。
これは人生も同じなのではないか??というお話でした。
何をするかだけではなく、
「何のために、何から始めるのか?」
ところが、その記事を書いたあと、
「あれ?」と思うことがありました。
起動する順序が合っていれば、それでうまくいくのか?
考察した結果、
どうやら、そうじゃなかったようです(笑)
次に必要だったのは、
「どこに置くか?」
です。
ではいきましょう。
上手い選手を集めれば、強いチームになるのか?
前回と同様、
サッカーで見てみると、非常に分かりやすいです。
例えば、
ドリブルが上手い。
パスが上手い。
シュートが上手い。
守備が上手い。
そんな上手い選手だけを集めれば、当然強いチームができそうです。
でも実際は、そうならないことが結構あります。
全員上手い。
なのに、なぜか噛み合わない。
反対に、
飛び抜けて上手い人はいないのに、なぜか強いチームもある。
前回の記事では、その一つを「ポジショニング」と書きました。
そして考えてみると、
ポジショニングというのは単に、
「良い場所に立つ能力」
ではないのかもしれません。
自分をどこに配置すれば、周りが生きるのか?
という話でもあります。
「良い場所」は、一人では決まらない
たとえば、右サイドに立っている選手がいたとします。
その場所が良いか悪いかは、その選手だけを見ても分かりません。
味方がどこにいるのか?
相手がどこにいるのか?
ボールがどこにあるのか?
ゴールがどこにあるのか?
それによって、その場所の意味が変わります。
つまり、
場所そのものに「正解」があるわけではない
ということ。
周りとの関係によって、
良い場所にもなれば、悪い場所にもなる。
同じ場所に立っていても、
味方が一歩動けば意味が変わる。
相手が一歩動いても意味が変わる。
ボールが移動しても意味が変わる。
だからサッカーでは、ずっと動き続けます。
自分が動きたいから動いているのではなく、
周りが変わるから、自分の場所も変わる
これがポジショニングの面白いところです。
これは「能力」の話ではなく「配置」の話かもしれない
仕事でも似たようなことがあります。
ものすごく仕事のできる人がいる。
だから、
「この人に任せておけば大丈夫」と思って、
何でもその人に集める。
すると、その人だけ忙しくなる。
周りは仕事を覚えない。
その人が休んだ瞬間、仕事が止まる。
本人の能力は高い。
でも、
配置としては良くない。
反対に、
一人ひとりを見ると特別すごいわけではない。
でも、
この人にはこれ。
この人にはこれ。
ここは二人でやる。
ここだけは、この人に任せる。
そうやって配置すると、
不思議なくらい仕事が回ることがあります。
誰かの能力が突然上がったわけではありません。
置き方が変わっただけです。
人は「何ができるか」だけでは決まらない
これは人を見るときにも大事なのかもしれません。
仕事ができる人。
仕事ができない人。
コミュニケーションが得意な人。
苦手な人。
気が利く人。
気が利かない人。
私たちはつい、その人単体に評価をつけてしまいます。
でもサッカーと同じなら、
その人だけを見ても分からない。
誰と一緒なのか?
何を任されているのか?
どんな状況なのか?
どこに配置されているのか?
それによって、同じ人でも全然違う動きをします。
もちろん、
「配置さえ良ければ何でも解決する」
なんて話ではありません。
本人が覚えなければならないこともある。
努力しなければならないこともある。
向いていないことだってあるでしょう。
ただ、
「この人はできない」と決める前に、
この人を、ここに置いていることは合っているのか?
という問いは持っていてもいい気がします。
順番だけでは足りなかった
前回は、
「何から起動するか」を考えました。
お客様がいる。
電話が鳴る。
明日の準備がある。
そのとき何から動くのか?
これを私は「起動順序」と考えました。
でも今回、もう一つ増えました。
何から動くかが分かっていても、
自分が適切な場所にいなければ、その行動は機能しない。
サッカーなら、
ゴールを狙おうと思っている。
その判断は合っている。
でもシュートを打てる場所にいない。
前進しようと思っている。
それも合っている。
でも味方からパスを受けられない場所にいる。
つまり、
「何をするか?」と「どこにいるか?」はセット
なのです。
面白いのは、配置には「順序」があること
ここで、また「順序」に戻ってきます。
たとえば仕事で、
新人が入ってきた初日から、
いきなり全部を任せることはありません。
まずここ。
できたら次。
その次にこれ。
少しずつ任せる場所を変えていきます。
サッカーでも同じです。
ボールが右へ動けば、全員の配置が変わる。
前進すれば、また配置が変わる。
ボールを失えば、
今度は攻撃の配置から守備の配置へ変わる。
つまり配置とは、
一度決めたら終わりではありません。
状況が変わるたびに、置き直すものです。
そう考えると、
「配置」にも順序がある。
私はこれを、
「配置順序」
と名付けました。
良い配置は、周りも変える
サッカーで、一人が良い場所へ動く。
すると、その人にパスが出せるようになる。
相手がその人をマークする。
すると別の場所が空く。
そこへ別の味方が入る。
また相手が動く。
たった一人の配置が変わっただけなのに、
周りの人の動きまで変わります。
これは仕事でも同じです。
一人の担当を変える。
座る場所を変える。
役割を変える。
話を通す順番を変える。
それだけで、
今まで動かなかった人が動き始めることがあります。
逆に、
能力のある人を間違った場所へ置くだけで、
周りまで動きにくくなることもある。
だから、
配置とは、その人だけの問題ではない。
周りとの関係まで変えるものなんだと思います。
「誰が悪い?」より「どこに置く?」
何かがうまくいかないと、
つい原因を人に求めてしまいます。
「あの人ができないから」
「あの人が動かないから」
「あの人が分かっていないから」
もちろん、本当に本人に原因があることもあります(笑)
でも最近は、その前に一度、
「配置はどうなっている?」
と考えるようになりました。
サッカーなら、
その選手が悪いのか?
それとも、その選手が力を発揮できない場所にいるのか?
仕事なら、
そのスタッフが悪いのか?
それとも、その人が動きにくい役割になっているのか?
人を変えるより、
配置を一つ変えるだけで解決することもあります。
起動順序の次は、配置順序
何から動くのか?
そして、
どこに置くのか?
最近は、この二つをセットで見るようになりました。
起動順序が変われば、行動が変わる。
そして、
配置順序が変われば、関係が変わる。
関係が変われば、
同じ人、同じ能力、同じメンバーでも、
起こることが変わってくる。
フットサルなんて、まさにそうです。
同じ10人でゲームをしていても、
チーム分けを変えただけで、まったく違うゲームになる。
人は変わっていない。
能力も急には変わっていない。
配置が変わっただけです。
それだけで、
強くなったり、
弱くなったり、
楽しくなったり、
噛み合わなくなったりする。
そう考えると、
「人を変える」ことばかり考えなくてもいいのかもしれません。
まず、
順番を変えてみる。
それでもダメなら、
置く場所を変えてみる。
案外それだけで、
今まで動かなかったものが動き始めることがあります。
人間って、
一人で動いているように見えて、
意外と「どこに置かれているか」によって動いているのかもしれません。
さて、
起動順序の次に、配置順序まで出てきました。
このままいくと、
次は何の順序が出てくるんでしょうね(笑)




